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業態は異なっても、目指す社会への思いは同じ
“ 働きたくても働けない人に働ける環境を”。そんな想いで2021年に小島拓也さんが立ち上げたALBUMは、
現在15名の利用者と4名の指導員で活動している。
ボードゲームのECショップを軸に、デザインや動画、ウェブサイト制作まで手掛け、昨年にはアート事業
「うむラボ」もスタート。
多様な人材を雇用しながら、その人の個性に合わせた仕事を創り出している。
そんなALBUMのみんなが通う憩いの場所が「coffeebar PineBook」。
松本次生さんと長男の光輝さんが営むカフェだ。
光が差すガラス張りの店内の壁面には、次生さんが好きな本がずらり。木製の家具が心地よく、コーヒーもおいしい。
「昨年この店をオープンしてすぐに、ALBUMの利用者さん2人が『ショップカードを置かせてほしい』と持って来られたんです。
初々しい様子を見て、きっといい事業所なんだろうと思いました」と次生さん。多くの商売経験を持つ次生さんは、
ALBUMに興味を抱いた。その後、ALBUM代表の小島さんと店で語り合い、意気投合。
次生さんは、小島さんの多様な人を尊重する純粋な思いに心が震えた。
やがてALBUMのみんなも、暇があればcoffeebar PineBookに集うようになっていった。
「松本さんの、なんでも話せるやさしい雰囲気に癒されて、みんながこのカフェに行きたくなるんです」と、口を揃えて話すのは、
ALBUMの佐々木純平さんと、川村拓也さん。それぞれ利用者さんに寄り添いながら、佐々木さんはクリエイティブ部門を統括、
川村さんはECショップを担当している。
その一方で「ALBUMさんはスタッフも利用者さんも個性的でおもしろい人ばかり」と次生さん。
将来的に、カフェと就労継続支援A型事業所が「一緒にできること」を模索している。
業態は異なっても、目指す社会への思いは同じ。そんなあたたかさが循環し、やさしく独創的な街を創っている。